2012年3月6日火曜日

将棋の本について

将棋の本について

いつもお世話になっております。私はまだまだ将棋初心者のものです。



先ほど、古本屋で立ち読みをしておりました。



勝又清和さんの最新戦法の話という本が200円くらいで置いてあったのですが、ぱらぱら見ていました。



1章が一手損角換わりの話というものでした。しかし、私には全くの意味不明でした。



角を交換した程度で何が損なのか?一手損もなにも普通の展開だと思うのですが。。。。。ごく当たり前の角交換だと思い何が損をしているのかわかりません。



すごくよさそうな本で欲しかったのですが、そこの段階で私には???だったので今回は買うことを辞めました。もっと力がついてから買おうと諦めました。



そこで、何が損なのか教えてください。そして、この本がある程度理解できるようになるまでどのような本を読めばよいのか教えてください。お願いします。



ちなみに以前、こちらで本について質問をさせていただいた時、森下卓さんの将棋基本戦法 振り飛車編、居飛車編は持っています。と書きました。まだ全部は読んでいませんが。あと、藤井猛さんの四間飛車を指しこなす本を探しているところです。



そして、私が今までで将棋の本で最後まで読んだ事のある本は、



・羽生善治のみるみる強くなる将棋入門(羽生善治 監修)



・清水市代の囲いのエッセンス(清水市代)



・序盤戦!!囲いと攻めの形(横田稔)



・谷川流攻めの手筋(谷川浩司)



・将棋・終盤の総手筋(関根茂)



・頭脳勝負(渡辺明)



・1手詰ハンドブック(浦野真彦)



の7冊は最後まで読みました。



一手損の意味がわかるようになるには私は今後、どういった本を読まなければならないでしょうか?



今後、見つけ次第藤井さんの本も買う予定ですが、それ以外でお勧めはどのような本でしょうか?



なにぶん手探り状態で古書店で100円で売っている将棋の本を手当たりしだい買って上の本をそろえました。(1手詰ハンドブックは新品定価で購入)



今回も長い質問で誠に申し訳ございませんが、教えてください。



なにとぞ、よろしくお願いいたします。


|||



☆お答えします!一手損角換わりの原理♪



お手数ですが以下の棋譜を並べてみてください。まず、普通の角換わりからです。



①角換わり同型腰掛け銀



▲7六歩△8四歩▲2六歩△8五歩

▲7七角△3四歩▲8八銀△3二金

▲7八金△7七角成▲同銀△4二銀

▲3八銀△7二銀▲9六歩△9四歩

▲4六歩△6四歩▲4七銀△6三銀

▲5八金△5二金▲6八玉△4一玉

▲5六銀△5四銀▲7九玉△3一玉

▲1六歩△1四歩▲3六歩△7四歩

▲3七桂△7三桂▲6六歩△4四歩

▲2五歩△3三銀



38手目まで進んで先手と後手は全く同じ陣形りました。

先手はここから▲4五歩から仕掛けていきます。いい勝負になるのですがプロの間では先手がやや高い勝率を上げています。



①のポイント。

『38手進んだ⇒先手と後手は互いに19手ずつを指し合い、互いに全く同じ陣形になった』



このことを頭に置いて、一旦盤を初型に戻して、いよいよ一手損角換わりを並べてみましょう。。



②一手損角換わり

▲7六歩△3四歩▲2六歩△3二金

▲7八金△8四歩▲2五歩△8八角成

▲同銀△2二銀▲3八銀△3三銀

▲7七銀△7二銀▲4六歩△6四歩

▲4七銀△6三銀▲6八玉△4二玉

▲5八金△5二金▲3六歩△1四歩

▲1六歩△9四歩▲9六歩△3一玉

▲5六銀△5四銀▲6六歩△4四歩

▲7九玉△7四歩▲3七桂△7三桂…



では、この局面を、①の38手目の局面と比較してみましょう。

先手陣は①のときと全く同じ陣形になりました。

後手もほとんど同じですが一カ所だけ違います。①のとき△85にいた歩が②では△84のままです。



ついでに②の手順でここまで何手要したか数えましょう。

36手です。



ポイントです。

『先手は①の手順で19手要した陣形に②では18手で組め、対する後手は同じく18手指したハズなのに同じ型に追いついていない⇒後手は一手損』



では、何故後手はわざわざ一手損したのか?ですね。



②の37手目以降の進行をどうぞ。

▲4五歩△同歩▲3五歩△4四銀

▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩

▲2八飛△8五桂!!



…この△8五桂が一手損の答えです。もし、①の進行から先手が同じように攻めてきた場合、後手は8五の歩がジャマして桂が跳べず、しばらく守勢に回らざるを得ないのです。

腰掛け銀の場合、この△8五桂が強烈なカウンターになり、これ以降の進行は後手が少し有利と見られています。

それならということで、先手は一手得の利を活かす指し方を…つまり早繰り銀戦法などを模索し始めた…ということです(^0_0^)。





|||



一手損の意味がわかるようになるには、普通の角換わりの本を読んでみれば良いと思います。その後で一手損角換わりの本を読めは、後手の進行が普通の角換わりに比べて1手遅れていることが分かります。



<補足>

みんななんて親切なんだ!って思ったけど、

よく読んでみたら、質問にちゃんと答えてるの俺だけじゃね?

みんな「お勧めの本」教えてあげて!


|||



手損は、最初はわかりにくいかもしれませんし、損しても、初心者のうちは、「それで?」と思ってしまう事が多い内容です。



初手から▲7六歩△3四歩▲2二角なり△同銀



と進んだときに盤面を観てみましょう。

持ち駒はお互いに角1枚。ここは優劣なしです。

盤面は、先手が7六歩と突いてあるだけ、後手は、3四歩のほかに2二銀と駒が動いてますね。

先手が、同じようにするには、8八銀と駒を動かさないといけません。

1手損した勘定になりますよね。これを手損と言います。



思わず、「は?そんなのあとでどうにでもなるでしょ?」と思ってしまいがちです。

しかし、将棋は通常120手前後で勝敗が付きます。つまり自分が動かせるのは60回前後しか有りません。

その貴重な1回を相手に得させるのは、終盤の寄せ合いで、「あと1手はやければ!」という展開になったときに負けてしまうというのが、過去の将棋の常識でした。



現代では、相手に手得させても、自分だけが理想型になればいいのでは?または、相手が自滅しやすい形に持ち込めば、有利ではないか?という考え方が広まり、手損して指す差し方が出てきたという感じです。


|||



こんにちは、お手元に将棋盤があれば実際に動かして見てください。対局していてこの場面はよくあると思います。初手から▲76歩△34歩▲22角成△同銀▲88銀△33銀▲77銀△32金この時点で合計8手互いに4手ずつ指しているのに、後手の方が一手進んでいます。これが手損です。これは将棋の基礎のキですよ。ちなみに相手が▲77または△33に角が上がってから取るのは手損にはなりません。(角を上がるのに一手使っているから)これも一度将棋盤で試してみてください。プロの将棋では、あえて手損する指し方をよく見かけますが、初心のうちは、(いきなりの角交換は一手損する)と言う意識を持ちましょう。今まで大分損していますよ。

0 件のコメント:

コメントを投稿